先日、住宅資金計画を中心にライフプランの作成をご依頼いただいたお客様がいらしたのですが、その住宅のご希望が「お父様名義のご自宅をリフォームして住みたい」とのことでした。
ライフプランに関しては、住宅以外の他の支出を含めてシミュレーションしていくのはいつもの通りなのですが、ふと、ローンってリフォームローンを利用することになるのか、住宅ローンを利用することになるのかと疑問を持ちました。
というのも、まず金利。
住宅ローンとリフォームローンでは、圧倒的に住宅ローンの方が金利が低いので、お得であるのは間違いありません。
また、住宅ローンで借りられ、住宅ローン控除も利用できるとなると、所得税が減税されるので家計のプラス要因にもなります。
というわけで、お客様に伺うと、リフォーム相談をしている建築会社からは住宅ローンを借りられるようなことを聞いているとのことでした。
ただ、「お父様名義の自宅(つまり、本人名義でない住宅)」であり、「住宅の購入ではなくリフォームである」など、私自身が細かなことが気になるタイプですので(笑)、本当に住宅ローンを借りられる前提でライフプランを立てていいのか確信を持ちたく、金融機関や税務署に電話をかけまくりました。
で、結論から言いますと、一定の要件を満たすと住宅ローンを借りられるであろうとなりました。
その一定の要件というのが本日のコラムのメインテーマです。
まずは住宅ローンが利用できるかについてですが、リフォームであっても、お父様名義であっても借りることができます。
ただし、お父様名義であるなら、担保提供者としてお父様に連帯保証人となってもらう必要があるとのことでした。
一方、お父様名義の住宅のリフォームに住宅ローンが利用できたとしても、住宅ローン控除は残念ながら使えません。
というのは、住宅ローン控除は自分の住宅に対する住宅ローンである必要があるためです。
ですので、住宅ローン控除を利用したければ、お父様名義の住宅を自分の住宅にしておく必要があります。
具体的な方法としては、現時点で思い付くものは2つ。
1つは親族間売買。
親族間売買の際は、税務署に確認したところ、固定資産税評価額で良いとの回答。
もう1つの方法は、相続時精算課税制度の利用。
ちなみに、住宅ローン控除という点で言うなら、土地と建物の両方を自身の名義にしておく必要はなく、建物が自身の名義であれば良いため、今回のお客様は建物のみを上記のどちらかの方法で自身の名義にしてから住宅ローンを借りてリフォームし、住宅ローン控除の恩恵も受けられるようにしようとの方向性になりました。
ご参考まで(^^♪