※動画でご覧になりたい方は上記の『FPパパちゃんねる』よりどうぞ。

今、非常に物価が上がっているとお感じの方も多いのではないでしょうか。

今日は、物価について、実際、統計値で見るとどうなのかというお話と、もしこのまま物価が上がっていくなら注意すべき点についてお話していきたいと思います。

皆さん、消費者物価指数というのがあるのはご存じでしょうか。

文字通りですが、食料品や光熱費、被服費、教育などの消費にかける費用の状況を調べたもので、毎月総務省が発表をしています。

今回は、6月24日に発表された2022年(令和4年)5月分の消費者物価指数を見てみましょう。

まず、消費者物価指数には種類がありまして、生鮮食品を除いたり、生鮮食品とエネルギーを除いたりした統計値もありますが、今回は生鮮食品もエネルギーも含めた総合指数でご紹介します。

この消費者物価指数は、2020年を100とした場合に現状はどうかという数値と、前年同月比の数値も公表されていります。

そして、この2022年5月は、2020年を100とした場合は101.8となり、2020年と比較しますと1.8%上昇していうことです。

また、前年同月比では2.5%の上昇となっています。

公表されている、こちらのグラフをご覧ください。

2020年や21年は月ごとに上下はあるものの、ほぼ横ばいですが、2022年に入ってからは、グググっと上昇傾向にあるのが一目瞭然です。

また、10大品目別の「指数」と「前年同月比」も公表されていますので、こちらの表をご覧ください。

食料は2020年を100とした場合に、2022年5月は103.4で、前年同月比では4.1%の上昇。

その中でも生鮮食料が2020年を100とした場合に、2022年5月は107.5で、前年同月比では12.3%の上昇と大幅な上昇が起きています。

日々の食料品が上がるというのは、家計にとっても影響が大きいですよね。

また、水道光熱費も上がっていますね。

2020年を100とした場合に、2022年5月は115.2で、前年同月比では14.4%の上昇。

ちなみに、先日、我が家にガス会社から案内がありましたが、2022年8月検針分から約20%ガス料金が上がるそうです。

ですので、既に大きく上昇している光熱費ですが、今後ますます上昇していくことが予想され、個人的にもかなり心配しています。

あと、下がっているものとしては、交通・通信の費用です。

2020年を100とした場合に、2022年5月は92.8で、前年同月比では、マイナス0.8%。

細かな内訳もありましたが、携帯電話の通信料が前年同月比でマイナス22.5%だそうです。

様々な物の値段が上がっている状況で、節約できる部分として、格安スマホに変えたりしている方が多いのかなぁと推察しています。

また、1971年からの総合指数の前年同月比並びに前年比のデータもありました。

これは少し長期で物価の状況を把握するために、FPとして活用している部分でもあります。

分かりやすいように、このような表をご用意しました。

消費者物価指数の生鮮食品やエネルギーも含めた総合指数で、2000年からの前年比を表にしてものです。

過去20年で見てみますと昨年2021年までは年平均0.115%増、過去10年で見てみますと昨年2021年までは年平均0.47%増となっています。

なお、今後の物価どうなっていくかは少し注視をしないといけないと感じています。

そして、冒頭にもお伝えした、「もし物価がこのまま上がっていくなら注意すべき点ですが・・・。

資産についてです。

日本人は、資産のほとんどが預貯金という方もいらっしゃいます。もし、預貯金中心で資産を持っているという方は注意が必要です。

というのは、預貯金の金利は現状、物価の上昇率と比べて、極めて低い状態ですね。

このまま、物価は上がり、預貯金の金利は低いままの状態が続きますと、実質、持っているお金、資産の価値が目減りすることになるからです。

この点については、8カ月ほど前になりますが、私のYouTubeチャンネルにて以下の動画「なぜ資産運用が必要なのか」で詳しくお話をしていますので、よろしければ、そちらの動画もご覧ください。

あと、ご相談をお受けしているFPとしては、物価がこのまま上がっていくなら、ライフプランを作成時の生活費などの上昇率をどう設定するかも悩ましいポイントです。

私がお作りするライフプラン(家計の将来設計・キャッシュフロー表)では、お客様に生活費の上昇率などはご指定いただけるのですが、「お任せ」と言われた際は、現状は年0.2%増で試算を行っています。

ただ、2022年に入ってからの急激な物価上昇が今後も続くなら、この年0.2%増という設定も変更した方が良いかなぁと感じています。

ということで、本日は、昨今の物価上昇を踏まえ、消費者物価指数について、さらには物価がこのまま上昇していくなら資産を預貯金中心で持っている人は注意してくださいというお話でした。

ご参考になさってください。