先日、実家に帰省した際に、80代の親の終活サポートを少ししてきましたので、私と同じ世代の40代・50代の方の参考にもしなれば嬉しいなぁとも思い、少しご紹介。

※動画でご覧になりたい方は上記の『FPパパちゃんねる』よりどうぞ。

さて、私の両親なんですが、父親が80代前半、母親が70代前半でして、夫婦二人で住んでいます。

もう、いい年ですから、本人達も自覚があるようで、携帯電話を買い替えたりだとか、自宅のネット環境の整備だとかいった時には、相談を受けるので、帰省したタイミングで契約に一緒に行ったりしています。

そして、今回の帰省前に相談されていたことが、父親が持っている株のことと、自動車のことでした。

父親の株と言うのは、証券会社4社に口座があって、日本の個別株をそれぞれで持っていたんですね。

別に複数の証券会社の口座で株式を持つこと自体がダメなわけではないんですけど、ここ数年、完全に塩漬け状態になっているので、整理をしておきたいと母親から頼まれました。

具体的には、売るなり、どこかの証券会社に集約するなりしてほしいとのことでした。

とは言え、父親の財産でもありますので、本人の意向を当然ながら確認する必要がありますから、聞いてみたところ、「任せる」と言われました(笑)

ですので、母親とも相談をしながら、今すぐに必要な資金でもないので、証券会社は1社に集約。

そして、資産が預貯金以外は日本株式と偏っているので、一部の株を売却し、その資金で海外株式の投資信託などで少し積立をすることに決めました。

ちなみに、証券会社を1社に集約するのに、少し費用がかかります。

A証券会社の口座にある株式を、B証券会社の口座に移すには移管手続きというのが必要で、その移管手続きの手数料がかかるんですね。手数料は株数によって変わるようですが、100株とかですと6,000~7,000円でした。

ですので、集約する証券会社は、一番保有銘柄数が多いところにしておきましたので、私の父親の場合で言いますと、数万円の費用がかかりました。

この費用がかかるという点について、1回売却して、同じものを買い直した方が費用は安く済むとも思ったんですが、売却のために電話をして、売却代金がそれぞれの証券会社に入金されて、それぞれの証券会社に出金手続きをして、そして集約する証券会社に入金して、その証券会社で注文して・・・と、手続きの手順がいくつもあるんですね。

一緒に住んでいたら、それぞれのタイミングでサポートがちょいちょいできたかもしれませんが、私の場合は少し遠いため、毎週・毎月のようには帰省ができませんから、今回は手数が少なくて済む移管という方法を選択し、数万円という費用を払ってもらうことにしました。

なお、今回、私は証券会社の集約をサポートしましたが、銀行口座の集約は母親主導でもう完了しています。

以前は複数の銀行に口座があって、あっちの銀行ではあれの引き落としがあって、こっちの銀行ではこの引き落としがあってという状況でしたが、基本の2つの口座に集約してもらいました。

どんな2つかと言いますと、年金が振り込まれて、光熱費などの引き落としやクレジットカードの引き落としがある口座が1つ。いわゆる生活費用の口座

そしてもう1つは、少しまとまって資金があって大きな出費とかがある時に使う口座。年間資金口座とか、予備資金口座とかいうイメージでしょうか。

とにかく、年齢も年齢ですので、銀行も証券も口座を集約して、スマートにしているということです。あちこちの銀行や証券会社に口座がありますと、将来の相続時に手間が非常にかかりますからね。

そして、今回の帰省で相談を受けていた、もう1つが自動車です。

実は、父親の方は免許を返納しています。

80手前の頃から、家族中で免許の返納を勧めていたんですけど、「俺が大丈夫や」と言って、ずっと聞いてくれなかったんですが、80を過ぎたある日に「明日で免許を返納します」と連絡がありました。

幼馴染の人がもう免許を返納したというのもあったからか決断をしてくれ、今は運転をするのは母親のみです。

運転をすると言っても、そんな遠出とかはしなくて、買い物とか病院とか習い事とか、いわゆる街乗りが中心ですが、乗っている車が、私が以前に乗っていた車で、私が買い替えのタイミングで譲ったものですから、十数年の車なんですね。

聞くところによると、ここ最近、エンジンがいきなり止まるらしく、少し前に修理に出して10万円ぐらい払ったけど、またエンジンが止まるし、もう買い換えようかどうしようかという相談です。

母親も70代ですので、乗ってもあと数年とかって本人も言っていますので、買い換えるにしても中古車でいいかなぁ、あるいは新車でリースはどうかなぁとのことでした。

まずリースから調べてみますと、軽自動車を含め小さい自動車だと月2~3万円ぐらいで車検とかの維持費も込で利用できるみたいですね。

ただ、契約期間が5年とか7年とかなので、合計の費用が200万円ぐらいかかったり、中途解約OKなプランは初期費用で数十万円かかったりと、中々、高齢者にピタッと当てはまるものが見つかりませんでした。

そこで、中古車販売店に行ってみたところ、軽自動車で、年数も数年で状態も良さそうで、ナビとかも付いていて80万円ぐらいで購入できるものがあり、母親は何年乗るかもわからないから車にそんなにお金を使うつもりもないし、これでいいかなぁとか言ってました。

ちなみに、行った中古車販売店の隣が車のディーラーでしたので、エンジンがたまに止まるという、今、乗っている車を見てもらっている間に、中古車を見る算段で行ったところ、偶然にもディーラーに着く直前にエンジンが止まったんですね。

実は、前の修理の時は現象が確認できなくて、おそらくこの部品だろうというのを変えてもらったらしいんですが、今回は症状が出ているので、どこが悪いかが明確に分かったようです。

そして、その部品交換に2万円ぐらいかかりますが、どうしますか。これを変えたらしばらく大丈夫でしょうけど、他にも怪しいところがあるので、またエンジントラブルが起きる可能性が高いですよとも言われたんですね。

それを聞いた母親は、今乗っている車のままの方が乗り慣れているからいいけど、また壊れて修理費がかかるのもどうなやろ・・・あの軽自動車に買い換えた方がいいかな・・・とか言っていました。

それを聞いていて、個人的にはどちらでも良かったんですが、今回の修理で10万円と2万円の計12万円かかった。そして、また壊れるかもしれないけど、買換え費用の80万円まで修理にお金が使えると思ったら、今の乗りやすい車の方がええんちゃうのと言っみたら、「そうやね」となり、今の車を修理をして乗り続けることになりました。

この先、どれぐらい修理費がかかって、最終的にはどちらがお得だったのかは分かりませんが、少し先を見据えて一緒に考えて、決めていくというのも、親の終活サポートとしては大事なことかなぁと感じました。

やるべきことはまだまだあると思いますが、本人達の意向も踏まえ、少しずつ、できることからやっていきたいと思います。

ご参考まで。