最近はYouTubeでの情報提供が多くなっていますが、文字を読む方が好きというお声もいただいていますので、定期的にこちらのコラムも更新をしています。
今回は、住宅ローンについて。
まずは基本のキとして、住宅ローンを組む際に、まず考える必要がある4つのポイントについて。
購入する住宅の金額にも寄りますが、住宅ローンを組む際に、この4つのポイントが異なるだけで、住宅取得にかかる総費用が数百万円~1,000万円程度違ってきたりもするので、要注意です。
さて、その4つは何だと思いますか。
①金利 ②借入額 ③返済期間 ④ 返済方法
以上の4つです。
①の「金利」は当然ながら何%かによっても支払利息が異なるわけですが、単に%だけではなく、金利の種類にも注意が必要です。
固定金利か変動金利か。また、どんな人ならどっちの金利タイプが合うのかなどなど。
金利についてお話したいことはたくさんありますので、改めて「住宅ローン~金利編~」とでも題して、詳しく書いていきたいと思います。
②の「借入額」は5,000万円の家を購入する場合に、全額5,000万円を住宅ローンで借り入れるのか、あるいは2,000万円は頭金として現金で払って残りの3,000万円を住宅ローンで借りのかで、借入金額が異なると当然ながら支払う利息の金額が異なりますので、住宅取得にかかる総費用も異なりますね。
③の「返済期間」。多くの人は35年で返済するという人が多いかと思います。それは、35年までなら借りられるからです。しかし、20年と35年で借りた場合を比較しますと、支払う総利息は、期間が短い20年の方が少なく、期間が長い35年の方が多くなります。
一方、返済期間が短くなると総返済額は少なくなりますが、毎月の返済額は多くなり、返済期間が長くなると総返済額は多くなりますが、毎月の返済額は少なくて済みます。
ですので、毎月の返済とのバランス、世帯主の退職年齢などを踏まえて、返済期間を選ぶ必要があります。
別に35年でなくても、33年や28年など、1年単位で返済期間を選べるのが一般的ですので、住宅ローン借入を予定されている方は、金融機関やFPに相談の上、毎月の返済額と総返済額の最適なバランスを見つけていただければと思います。
そして、最後は④の「返済方法」。返済方法には元利均等返済と元金均等返済の2つがあります。
似たような6文字の漢字になっていますが、よくよくご覧いただきますと前から2つ目の漢字が「利」か「金」で異なります。
「元利均等返済」というのは、毎回の返済額が元金と利息部分を合わせて一定なのに対し、「元金均等返済」というのは元金部分を毎月一定に返済し、その元金部分に利息部分を足して返済をしていきます。元金は返済が進むと減っていくため、支払う利息も返済が進むと減っていきます。
そのため、「元金均等返済」は借入当初の毎回返済額は多く、段々と減っていきます。
また、「元利均等返済」と「元金均等返済」で総返済額を比べますと、「元利均等返済」より「元金均等返済」の方が少なくて済みます。
その理由は、「元金均等返済」の方が、毎月均等に元金部分を返済していくため、元金の減りが早く、元金に対して支払う利息部分も少なくて済むためです。
なお、この返済方法は途中で変更することも可能です(条件変更と言います)。
ですので、お子様が小さく教育費支出がまだ少ない場合や、今は共働きで収入に余裕がある場合、退職後も住宅ローン返済が残る場合などは、最初は元金均等返済で元金の返済を進め、途中で条件変更で元利均等返済にするという「技」もファイナンシャルプランナーとしてアリだと感じています。
ということで、今回は住宅ローンを組む際に注意すべき4つのポイントについて書きました。
ご参考まで。
ファイナンシャルプランナー&社会保険労務士 廣江 淳哉