【実録】子どもに株式を贈与しました!親子で贈与契約書/株式等を売却した際の口座種類による手続きの違いも踏まえて|【FPパパ家のお金の話】
【実録】子どもに株式を贈与しました!親子で贈与契約書/株式等を売却した際の口座種類による手続きの違いも踏まえて|【FPパパ家のお金の話】

子どもに株式を贈与しました!

今回は、つい先日、私自身が子どもに株式を贈与しましたので、そちらのお話をしたいと思います。

贈与なんていうと、資産家かと思われるかもしれませんが、まったくそんなことはなく、昨今の株高と、なるべく子どもには平等にという考えから贈与をしました。

個人的な体験談になりますが、どうぞご覧ください。

お子様のお金の管理

まず、皆さん、お子様にもらったお金はどうされていますか。

例えば、生まれた際のお祝いとか、入学祝いとか、あるいはお年玉とか。

親がもらっているという方もいらっしゃれば、銀行などに子どもの口座を作って、そこに入れているという方もいらっしゃると思います。

他にも、こんな風にしているという方がいらっしゃれば、コメント等をいただけますと嬉しく思います。

ちなみに、我が家は子どもが生まれた後すぐに、郵便局で口座を開設しまして、基本はそこにもらったお金を入れています。

と言いましても、もらったお金全額ではなく、出産祝いだとお祝い返しなどに使ったり、七五三だと写真撮影や食事会に使ったり、お年玉だと本人達が欲しいものに少し使ったりして、残った分を口座に入れているという形です。

なお、金銭教育というほどではありませんが、子どもの口座のお金を出し入れする際は、基本的には子ども達本人と一緒に行き、ATMを子ども達自身に操作してもらうようにしています。

現金で管理するお小遣いと、すぐ使わないお金は銀行口座で管理する、そんな習慣が身に付けばなぁと思っています。

証券口座&配当

さて、そんな子どものお金についてですが、実は、上の子は、証券口座も開設して株式を購入し、ずっと保有をしています。

私が配当と株主優待を目的に買った、ある金融機関の株式なのですが、子どもの口座でも5年以上前に買ったんですね。

株主優待では綺麗なタオルが届き、妻も同じ株式を保有していますので、私と妻と子ども分の優待が届き、毎年タオルを新調する機会にしていました。

ただ、残念ながら株主優待は終わってしまってタオルはもうもらえないんですが、配当はずっと出ていますので、1カ月ほど前だったかと思いますが、配当の通知書が届きました。

ですので、久しぶりに、上の子どもの証券口座にログインして見てみますと、配当は証券口座で受け取っていますから、何年ももらっている配当が貯まって、数万円という金額になっていました。

その時に、「あっ、下の子は株を買ってない!!」と思ったんですね。

配当が出ればお金も貯まっていくし、子ども達はまだ小学生ですから、口座管理を自身でするようになるまでにはまだ年数もあるので、インフレリスクに対応するためにも、預貯金だけではなく、一部を株式で保有するのも良いだろうなぁと、改めて思いました。

そして、下の子ですが、証券口座は作ってあったものの、上の子が保有している金融機関も株主優待は終わっていましたし、株は何も買わずに、口座だけがある状態でした。

ですので、この機会に、何か買おうと検討したのですが、ここ最近の日本株高もありまして、この銘柄にしようというのが決め切れませんでした。

私や妻、上の子が持っている金融機関の株式は、1株500円前後の時に購入していたのですが、今では3倍以上になっていますので、今から下の子が同じ株を購入したとしますと、下の子だけ1株1,500円以上、100株単位ですから15万円以上で購入することになり、それもどうかと思った次第です。

そこで、ふと思ったのが、私はその金融機関の株式を300株持っていましたので、その内の100株を下の子に贈与すれば、上の子と同じ銘柄を同じ株数保有することになるので、ある意味、平等に株式を保有した状態で、それぞれの子どもに将来、引き継げるので良いのではないかと。

株式の贈与

すぐ証券会社に連絡し、確認すると、贈与可能とのお返事をいただき、手続きを依頼しました。

すぐ書類が届き、必要事項を記入していたら「贈与契約書」もあり、コピーの送付が必要でした。

同封されていた贈与契約書は、銘柄名や住所など書くところも多かったため、日付と署名以外は入力済みの贈与契約書を簡単に自身でパソコンで作り、下の子にも署名をしてもらい、コピーを送付しました。

ちなみに、贈与契約書は2通作成し、贈る側ともらう側の双方で保管が必要なんですよね。

私はいいとして、下の子は贈与契約書はどう保管したら良いか、ちょっと考えました。

これが最善かは分かりませんが、お小遣い帳の最終ページに貼り付けておきました。

そして、書類を送付してから1週間ほどで、無事に私の証券口座から、下の子の証券口座に、その金融機関の株式が100株移動し、手続きが完了となりました。

なお、かかった手数料は2,200円。

個人的には、下の子の証券口座で株とかを何も買えていなかった申し訳なさのようなものもありましたし、またFPとして相続等の相談を受けた際に贈与の話をすることもありますから、贈与の実体験もできて良かったかなぁと感じています。

贈与で受け取った株式を売却する際

そして、最後に、下の子が贈与で受け取った株式を売却する際のお話を少ししておきたいと思います。

まず、株式を売却して利益が出ますと、税金の計算においては「譲渡益」に分類されまして、原則として確定申告が必要となります。

「譲渡益」の計算は、売却額から購入額と手数料を差し引いて計算され、その「譲渡益」に、所得税15%・住民税5%、所得税額の2.1%である復興特別所得税がかかり、税額が計算されます。

ザクっというと、利益の20%ちょっと税金となるということです。

ただ、証券会社等で、どのような口座で売買をしたかによって、手続の方法が異なったり、税金がかからなかったりもしります。

その口座の種類には、「一般口座」、「特定口座」「非課税口座(いわゆるNISA口座)」があります。

「一般口座」での売買ですと確定申告が必要で、NISAの「非課税口座」ですと、課税がされませんので確定申告も不要です。

そして、「特定口座」の「源泉徴収口座」で申告不要を選択しますと、証券会社が譲渡益にかかる税金の計算、さらには納税までしてくれますので、自身での確定申告は不要となります。

そして、私の子どもへの贈与の話に戻りますが、私の特定口座から子どもの特定口座への贈与しました。

そうすることで、私が購入した際の価格が、子どもの口座にも反映されます。

そのため、将来、子どもが贈与した株式を売却する際も購入価格分が分かっていますので、その購入価格分は差し引いて税額が計算されますので、安心です。

ちなみに、相続等で譲り受け、購入価格が分からない株式を売却する際のことをお話しておきます。

売却に際しての譲渡益を計算する場合の購入価格ですが、売却代金の5%相当額とすることが認められています。

5%ということは、100円で売却したものだとしますと、購入価格を5円として税額が計算されるということですね。

実際に5円で購入したものを100円で売却すると考えますと、購入価格の20倍です。

それぐらい株価が上がっていると良いですが、そうでないなら、相続や贈与で購入価格を引き継いでおくというのは大切だなぁと感じます。

ということで、今回は、私が子どもに株式を贈与し、親子で贈与契約書を交わしたという話から、株式等を売却した際の口座種類による手続きの違い、相続や贈与で購入価格を引き継ぐ話などをさせていただきました。